家庭菜園|個性的な春ジャガイモ3種 育て比べ

野菜

ジャガイモの主な品種は、男爵とメークインであることは皆さんご存じであると思います。

男爵は、粘りがなく火を加えるとホクホクすることから、粉ふきイモやポテトサラダに向いています。一方メークインは、粘りがあり煮崩れしにくいことから、おでんや煮物、揚げ物に向いています。

今日では色々と品種改良がなされ、男爵とメークインの中間的なものや、食味の強いもの、カラフルな色合いのものなど新しい品種が次々と開発されています。

今回は新しく開発された品種の中から、シャドークイーン・ノーザンルビー・デストロイヤーという見た目が派手なジャガイモ3種を選び、育て比べをしてみましたので紹介いたします。

この3種のジャガイモの特徴は以下のとおりです。

品種 特徴
シャドークイーン 外見は黒に近い濃い紫で、中身は鮮やかな濃い紫色。抗酸化作用のアントシアニンを多く含む。加熱しても果肉の紫色がしっかりと残る。
ノーザンルビー 外見は紫がかった濃いピンク色で、中身は鮮やかなピンク色。加熱しても色が落ちずメークインと似た特徴を持つ。
デストロイヤー グランドペチカとも呼ばれ、外見は濃い紫色の皮に芽の周りだけ赤色の斑が入り毒々しい感じで、まるでマスクをかぶっているように見える。中身は黄色。ホクホクしていてコクがある味。

ジャガイモ栽培の基本データ

ジャガイモを栽培するときに参考とする基本データを表にまとめています。

科目 ナス科
土壌酸度(pH) 5.5~6.0
連作障害 あり(輪作年限2~3年)
発芽地温 18~20℃前後
生育適温 15~30℃前後
株間 30cm
植え付けから収穫までの期間

約100日

 

ジャガイモ 3種を育てる

種イモの購入と芽出し(1月下旬)

1月下旬に種イモを購入しました。シャドークイーン、ノーザンルビー、デストロイヤーをそれぞれ500gずつです。

購入した種イモは、室内に置き、太陽の光にあてて芽出しをします。

芽出し

種イモの分割と乾燥(2月上旬)

発芽した種イモを一片が40g程度になるように分割します。このとき、どの一片にも芽が含まれるようにします。

そのあと、切り口に『切り口保護材』をつけ、腐敗や病気になるのを防止します。

切り口保護材

条件を同じにするため、どのジャガイモも11片に分割しました。

分割した種イモ

植え付け(2月中旬)

あらかじめ化成肥料(8-8-8)を全面散布し、よく耕して畝を立てておきます。

畝の中央に深さ15cm程度の溝をほり、分割した種イモを株間30cmで置いていきます。その後、種イモと種イモの中間に、鶏ふんを一握りずつ置きます。

土を被せた後、黒マルチシートで覆い植え付け完了です。今回は、幅120cmのマルチを使用しましたが、95cmで十分だと思います。

植え付け
黒マルチシート
土を被せマルチシートで覆う

植え付け後の管理(3月~4月)

植え付けから収穫までの管理については以下のリンクで確認ください。

家庭菜園|ジャガイモのマルチ栽培(追肥なし・土寄せなし)

 

収穫(5月下旬~6月上旬)

植え付けから約3か月後、地上部の茎葉が枯れ始めたら収穫の適期です。

まず初めに収穫したのはノーザンルビーです。5/19に収穫しました。

種イモ0.5kgに対して7kgの収穫量となりました。

次に開花し、収穫期を迎えたのはデストロイヤーです。デストロイヤーの花は鮮やかな紫色です。

5/23に収穫を行い、種イモ0.5kgに対して11.5kgの収穫量となりました。

デストロイヤーの花
マスクをかぶったようなジャガイモ

最後に開花し、収穫期を迎えたのはシャドークイーンです。シャドークイーンの花は白色です。

6/1に収穫を行い、種イモ0.5kgに対して10kgの収穫量となりました。

シャドークイーンの花

育て比べのまとめ

春ジャガイモ3種の育て比べの結果を表にまとめました。

栽培日数が最も短い(早く収穫できる)のはノーザンルビーです。

収穫量が最も多いのはデストロイヤーという結果になりました。

味の好みや何の料理に使用するか等によって栽培したいジャガイモの品種は変わってくると思います。今回の結果が何かの参考になれば幸いです。

  シャドークイーン ノーザンルビー デストロイヤー
植え付け日 2/10 2/10 2/10
収穫日 6/1 5/19 5/23
栽培日数 111日 98日 102日
種イモの量 0.5kg 0.5kg 0.5kg
種イモの数 11片 11片 11片
収穫量

10kg

(20倍)

7kg

(14倍)

11.5kg

(23倍)

 

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