キウイフルーツを家庭で育てるとなると、通常雄木と雌木が必要で、果樹棚も設置しないといけないなど少しハードルが高いと思います。
しかしながら、最低限のスペースさえ確保できればキウイフルーツは意外にも育てやすく、また病虫害にも強いことから、無農薬で栽培ができます。
当菜園では、20年以上も前から雄木1本と雌木1本を育て、毎年キウイフルーツを収穫しています。
栽培当初は、キウイフルーツを木を組んで支えていたのですが、台風が来るたび倒れてしまい、そのたびに起こして木を組みなおすということを繰り返していました。(現在は、スチールの単管をクランプで組んでいるので台風の被害は無くなっています。)
この時期に、すべての枝を起こすことができずに地面を這ったままの枝があり、その枝から今回新梢が出てきたので、取り木をして育ててみました。
今のところ順調に生長していますので、紹介したいと思います。
キウイフルーツの基本データ
キウイフルーツを育てるときに参考とする基本データを表にまとめています。
科目 | マタタビ科 |
草丈・樹高 | 3m以上 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | やや弱い |
花色 | 白 |
開花時期 | 5~6月 |
収穫時期 | 10~11月 |
取り木をして育てる
キウイフルーツの現状
当菜園では、雄木がトムリで雌木がヘイワードの組み合わせで、グリーンキウイを育てています。
棚は、2mのスチール製の単管を直行クランプで組んで果樹棚としています。
新梢の発見(12月下旬)
今回、新梢が出ていたのは雌木のヘイワードで、台風で倒れて地を這っていた側枝から短い梢が出ているのを発見しました。
発根の確認と切り離し(1月中旬)
新梢が出ていた部分の側枝を注意深く掘り、根が出ているかどうかを確認しました。
下の写真のように十分に根が出ていたので、枝を切り離し取り木をすることにしました。
取り木した枝の植え付け(1月中旬)
取り木した枝の根は、浅く広がっていました。
畑の空いている場所に、直径50cm、深さ30cm程度の穴を掘り、底から10cmに鶏ふん、その上10cmに畑の土を入れ、その上に枝を植え付けました。
そのあと、土を被せ十分に水を与えました。
発芽を確認(3月下旬)
3月になり暖かくなってくると、梢の先端から新芽が2本出てきました。
支柱を立てて、ひもで固定しました。
新芽2本のうち1本を欠く(4月上旬)
新芽2本が、同じような感じで少しずつ生長していました。
ここで思い切って、新芽2本のうちの1本を除去することにしました。
新芽1本を除去した後の様子(4月下旬)
新芽1本を除去すると、残りの1本が急激に伸びてきました。そこで支柱を長いものに変え、枝を誘引しました。
キウイはマタタビ科であるため、木が小さいうちは猫がかじることがあるそうです。この被害を防ぐために、周りをネットで囲みました。
さらに1か月後(5月下旬)
枝は順調に生長し、210cmの支柱の先端までのびてきました。ここまでくると、市販されている苗木を購入して育てるのと同じ方法でできると思います。
キウイフルーツの取り木をしてみて
今回、たまたま自然な取り木ができて、ラッキーでした。
今後は果樹棚を組み、枝を大きく育てていきたいと思います。
ちなみに、キウイフルーツは雄木1本に対して雌木5本くらいまでは受粉させることができるそうです。なので、今後また新梢を発見したら取り木をしたいと思います。
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