家庭果樹|温州ミカンの木にカミキリムシの幼虫が入りました…

果物

冬の果物と言えばミカンが定番で、コタツでミカンを食べるのが大好きという方も多いと思います。

温州ミカンは、柑橘類の中で比較的寒さに強く初心者でも育てやすいので、家庭果樹栽培で人気があります。当菜園でも温州ミカンを2本育てており、どちらも20年以上になります。2本のうち1本は早生系で、もう一方は晩生系です。

下の写真は、早生系の温州ミカンの木です。11月頃になるとミカンが黄色く色づき、全体が黄色くなると収穫できます。比較的小玉ですが酸味と甘みのバランスが良く、とても美味しいです。

早生系の温州ミカンの木

2~3月に剪定をし寒肥を与えるだけの適当な管理でしたが、これまで特にトラブルもなく栽培できてきました。しかし今回、ミカンの木に明らかな異常が見られ、調べてみたところカミキリムシの幼虫(テッポウムシ)が木の中に入っていることがわかりました。

今回は、カミキリムシによる被害の状況とその後の対応について紹介したいと思います。

カミキリムシによる被害の状況と対応

ミカンの木に異常を発見(11月)

当菜園の早生系温州ミカンは、主幹から3本の主枝を伸ばし育てています。(たまたまそうなった)

温州ミカンは常緑樹なので、年中緑色の葉をつけているのですが、今回2本の主枝の葉が黄色に変化し、残り1本の主枝は葉が全部落ちて枯れていることを確認しました。

黄化した葉と枯れた枝
枯れた枝の拡大写真

枯れた枝をよく観察すると、枝に5×2㎜程度の楕円形の穴が開いており、木くずのようなものが付着しているのを発見しました。

初めての経験で、調べてみるとカミキリムシの幼虫が木の中に入り込み、食害しているということがわかりました。

枝に開いた穴と木くず

樹皮を剥いて幼虫を捕殺(11月)

カミキリムシの成虫が夏の間に、樹皮に傷をつけ卵を産み付けます。そして孵化した幼虫が木を食べながら中に入っていきます。木くずのようなものは幼虫の出す糞であるということです。

とりあえず、幼虫を見つけて捕殺する必要があるので、樹皮をナイフで削っていくことにしました。

樹皮が浮いていたので簡単に剥くことができたのですが、幼虫の食べ進んだ跡が多数見つかりました。また、全長1㎝程度の幼虫も4匹出てきたので捕殺しました。

被害の様子①
被害の様子②
被害の様子③と幼虫①
幼虫②

幼虫4匹を見つけたのですが、まだ穴の中にいるかもしれないので、殺虫剤を穴の中に噴霧しました。園芸用の殺虫剤があるようですが、今回はゴキブリ用の殺虫剤(ゴキジェットプロ)で代用しました。

枯れた枝のカットと切り口の保護(2月)

枯れた枝は、そのままにしておいても意味がないのでカットすることにしました。

どの位置でカットすべきか悩むところですが、明らかに枯れている部分のみを除去する作戦で、下の写真の赤線でカットしました。

枯れた枝をカット

切り口の保護には、トップジンMペーストを使用しました。

トップジンMペーストを塗布すると、殺菌保護被膜ができ、雨水や雑菌の侵入を防ぐとともに、新しいカルス(ゆ合組織)の形成を著しく促進するとのことです。

トップジンMペースト

直径3cm程度の切り口で、塗布してから1日で完全に乾いていました。

切り口の様子

今後の対応

今回の被害は、今のところ3本の主枝のうちの1本のみで、さらに先端の方だったのでラッキーだと思います。

夏の産卵時期にカミキリムシの成虫がいないか、秋になり木の中に幼虫が入っていないか注意深く観察する必要があります。

春になって、弱った木が回復し、新しい枝が出てきてくれることを期待しています。

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