夏が旬の果物は多数あります。モモ、スイカ、メロン、ブドウ、ナシといったところでしょうか?
高級な果物がたくさんあり、買いたいけれど少し値段が高いので躊躇することも多々あると思います。
これら夏が旬の果物のうち、畑で栽培できる(果樹ではない)のはスイカとメロンです。スイカやメロンを小さなスペースで栽培する方法として、空中栽培(立体栽培)という方法があります。支柱を立ててネットを張り、蔓を空中に誘引していくやり方です。
今回は、スイカとメロンを左右から同時に空中栽培し、空中でコラボする栽培方法について紹介したいと思います。
空中コラボ栽培
畝づくり
元肥を入れてよく耕し、70~80cmの畝を2本作ります。
そのあとは、雑草が生えるのと泥はねを防止するためマルチシートを張ります。
苗の準備
スイカとメロンの苗は、今回は種を購入し育てました。
手間を省きたい方は、ホームセンターなどで苗を購入しても問題ないと思います。
苗は、メロンの方が先にできて、5/4に4本定植しました。「マリアージュ」という赤肉のメロンです。
一方、スイカの苗は5/15にできて、4本定植しました。紅小玉の「姫甘泉」という品種です。
定植
苗ができたものから植え付けをしていきました。
メロンもスイカも株間80cmで定植しました。
下の写真で、右がスイカで左がメロンです。
摘芯
定植後、苗が育ってくると5~6節で親蔓を摘芯し、子蔓を伸ばしていきます。
下の写真はスイカですが、メロンも同様に5~6節で摘芯します。
支柱立てとネット張り
親蔓を摘芯すると子蔓が伸びてきますので、支柱を立ててネットを張ります。
支柱は、イボ支柱を三本組んで畝をまたぐようにして立てます。
そして、4mくらいのネットを左右に張ります。
畝間に入るスペースを空けておくことがポイントです。
子蔓の誘引
スイカは、生育の良い子蔓4本を伸ばしネットに誘引していきます。それ以外の子蔓は切除です。
また、子蔓が伸びてくると孫蔓も出てきますが、不要なのでこれも切除します。
一方メロンは、生育の良い子蔓2本を伸ばし、ネットに誘引していきます。
メロンの苗は、少し生育が悪く、どうなるのか心配しました。
生育の様子
花が咲くと人工授粉を行い、着果させます。
スイカもメロンも、雄花と雌花に分かれており、雄花の花粉を雌花の中心(柱頭)にこすりつけます。
上手く着果できたかどうかは、2~3日後に雌花の根元が肥大してきているかどうかで判断します。
着果した果実は、どんどん肥大していきます。
メロンは更に、表面にひび割れが入ってきます。
下の写真では、メロンが地面に接していたので、平テープで少し吊り上げています。
スイカとメロンが空中に浮いており、最もワクワクする状態です。
収穫
小玉スイカの収穫時期は、開花から30~35日と言われていますが、素人には判断は難しいです。
叩いてみて低い音がするとか、巻きひげが根元まで枯れているとかを確認して、収穫し割ってみるしかないです。
下の写真は、判断が良かった場合のスイカです。
メロンの収穫時期は、開花から50日前後でスイカよりも長いです。
長期間、株を健全な状態で保つのがとても難しく、メロン栽培のハードルが高い要因であると思います。
下の写真は、開花から40日程度で収穫したメロンですが、やはり甘みは少なかったです。
空中コラボ栽培について
空中コラボ栽培のメリットは、
- 小さなスペース(今回は4m×2m程度)でスイカとメロンが同時に栽培ができる
- 玉直し(まんべんなく日光が当たるように実の角度を変える)の必要が無い
- ネットを張っているので、カラスの被害に遭いにくい
- 空中に浮いたスイカとメロンを見ると、とてもワクワクする
といったところでしょうか。
皆さんも是非やってみてください。
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