モロヘイヤはエジプトなどで古くから食べられている野菜で、ヌメリがありビタミン・ミネラルが豊富な健康野菜です。
また、青菜が少なくなる夏に収穫できる貴重な葉物野菜でもあります。おひたしだけでなく、素麺や冷奴にトッピングすると見た目も良く、夏バテ防止におすすめの野菜です。
今回は、家庭菜園でモロヘイヤを育てる方法とポイントを紹介します。
モロヘイヤ栽培の基本データ
モロヘイヤを栽培するときに参考とする基本データを表にまとめています。
科目 | シナノキ科(アオイ科) |
土壌酸度(pH) | 6.0~6.5 |
連作障害 | なし |
発芽地温 | 25~30℃ |
生育適温 | 25~30℃ |
株間 | 30~40cm |
種まきから収穫までの期間 | 60~80日 |
モロヘイヤ栽培のスケジュール
モロヘイヤは、十分暖かくなってから栽培する野菜ですので、3~4月に種まきする場合は、ビニール掛けや簡易ビニールハウスでの育苗が必要です。一方、育苗時保温なしの場合は、5月に入ってからの種まきとなります。
当菜園では、できるだけ早くに収穫したいので、育苗時ビニール保温して栽培しています。
これは兵庫県姫路市での栽培スケジュールです。栽培スケジュールは、地域や品種によって変わってきますので参考程度としてください。
モロヘイヤの育て方
種まき・育苗
モロヘイヤの種は非常に小さいので、種まきは、畑への直まきではなく、苗床を作るか育苗トレイを使用するほうが良いです。畑に苗床を作る場合は、雑草と苗の区別がつきにくいのですが手間は少ないです。一方、育苗トレイの場合は、鉢上げなど手間はかかりますが、雑草の心配はありません。
下の写真は、苗床で育てたモロヘイヤの苗です。
畑に苗床を作り、種をばらまいたあと軽く土を被せ水を与えます。気温がまだ低いので、トンネル支柱を立ててビニール掛けで保温し、育苗します。
モロヘイヤよりも雑草のほうが生長のスピードが速いので、こまめな雑草除去が必要です。
下の写真は、育苗トレイに種をまき、随時間引きを行ったあと、5cm程度まで育った苗をポットに鉢上げした状態です。
培養土を使用しているため、雑草の発生がありません。
土づくり
植え付けの1~2週間前に、畑に堆肥と石灰と肥料を施し、よく耕しておきます。
また、雑草を防止するため黒マルチを張っておきます。
堆肥 | 醗酵鶏ふん | 1㎡あたり約2kg |
石灰 | 有機石灰 | 1㎡あたり約100g |
肥料 | 化成肥料8-8-8 | 1㎡あたり約70g |
植え付け
気温が上がってくる5月に植え付けを行います。苗は、本葉が6~7枚で、草丈が15cmくらいまで育ったものから順に植え付けます。
マルチに穴をあけ、株間30~40cmで2条に植え付けます。
摘芯
草丈が40cmくらいになったら先端15cmくらいを摘み取ります。主枝を摘芯して側枝をたくさん出させると大きな株に育ちます。
追肥
収穫開始後、20~25日間隔で追肥をします。条間に化成肥料を1㎡あたり30g程度与えます。
収穫
摘芯をすると、側枝が多数出てきます。先端の15cmくらいの柔らかいところを手で摘み取り収穫します。
10月頃になると、先端に花が咲き始めます。熟した種子は毒があるので、花が咲き始めたら収穫を終えます。
モロヘイヤ栽培のポイント
- 種が小さいので苗床か育苗トレイで苗を育てる。
- 主枝を摘芯し、側枝をたくさん出させる。
- 熟した種子は毒があるので、花が咲き始めたら収穫を終える。
夏の健康野菜『モロヘイヤ』。暑さにも病虫害にも強いので、ぜひ栽培してみてください。
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