ミョウガ(茗荷)は独特な香りをもつ野菜で、冷奴やざる蕎麦などの薬味としてだけでなく、汁物に入れても風味豊かで料理に彩りを与えてくれます。
普段食べているピンク色のぷっくりとした形のものは花の蕾の部分で「花ミョウガ」とも呼ばれています。一方、植え付けてから2~3年たったミョウガの新芽を遮光して軟白化した幼茎は「ミョウガ茸」と呼ばれています。
ミョウガは、ショウガ科の多年草で、一度植えると放っておいても地下茎で増え、3~4年は収穫できます。また、野菜としては珍しく半日蔭での栽培が適しおり、田畑や庭の片隅で育てられます。
今回は、ミョウガの種株(地下茎)を購入し、栽培をはじめましたので紹介します。
ミョウガ栽培の基本データ
ミョウガを栽培するときに参考とする基本データを表にまとめています。
科目 | ショウガ科 |
土壌酸度(pH) | 5.5~6.0 |
連作障害 | なし |
発芽地温 | ー |
生育適温 | 20~23℃ |
株間 | 15~20cm |
収穫時期 | 1年目:8~10月 2年目以降:6~10月 |
ミョウガを育てる
土づくり(2月下旬)
種株を植え付ける1~2週間前に、堆肥と石灰を施し、よく耕しておきます。
地下茎で増えるので、深さ30cm以上耕しておくことがポイントです。
堆肥 | 醗酵鶏ふん | 1㎡あたり約2kg |
石灰 | 有機石灰 | 1㎡あたり約100g |
種株の購入と植え付け(3月上旬)
ホームセンターで種株を購入しました。
約200gの袋入りで、取り出すと15~20cmの地下茎が20本ほどありました。
畑に深さ5~10cmの植え穴を掘り、株間15~20cmで芽が上を向くように植え付けます。
そのあと土を被せ、十分に水を与えます。
植え付け後の管理(3~8月)
種株を植え付けたあとは、追肥や土寄せの必要もなく基本的には放置です。
植え付けから2か月ほど経過し、5月になると地表に茎葉が出てきました。
気温の上昇とともに茎葉がグングン生長してきました。
下の写真は6月下旬の様子です。
収穫(9月下旬)
ミョウガ栽培は直射日光の当たらない半日蔭が適しているとのことですが、今回日当たりの良い場所に種株を植えてしまいました。
暑さの厳しい時期に枯れてしまわないかと心配していましたが、葉先は枯れているものの何とか持ちこたえています。
9月下旬になり、株の周りを注意深く観察すると、タケノコみたいにミョウガの先端が地表に出てきていました。
さっそく掘り出し、収穫しました。
ミョウガは花の蕾なので、採り遅れると花が咲きます。花びらは薄いレモン色です。
花が咲くと蕾の部分が柔らかくなってしまうので、タイミングよく収穫することが重要です。
ミョウガ栽培について
ミョウガもアスパラガスやニラなどと同様、多年草なので一度植え付けると毎年収穫できます。
さらに、草丈が低いので倒伏防止の対策も必要が無いですし、ほぼ放置状態で育ってくれます。
このように手間いらずで栽培が簡単なミョウガですので、家庭菜園に是非取り入れてみたらどうでしょうか。
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