ハクサイ(白菜)は、鍋料理において必要不可欠の野菜です。また、煮物や漬物など使用する用途が広く、とても使い勝手の良い野菜でもあります。
しかしながら家庭菜園で栽培するとなると、モンシロチョウの幼虫(アオムシ)やガの幼虫の食害にあい易く、また結球しないなどのトラブルも多々発生します。
このようなトラブルに対する対策を、できるだけ農薬を使わずに行い、きれいに結球したハクサイを収穫したいと誰しもが思っていることと思います。
今回は、家庭菜園で初心者がハクサイを育てる方法とポイントを紹介いたします。
ハクサイ栽培の基本データ
ハクサイを栽培するときに参考とする基本データを表にまとめています。
科目 | アブラナ科 |
土壌酸度(pH) | 6.0~6.5 |
連作障害 | あり(輪作年限2~3年) |
発芽地温 | 20~25℃ |
生育適温 | 20℃前後 |
株間 | 40~50㎝ |
種まきから収穫までの期間 | 約60~120日 |
種まきから収穫までの期間は品種により大きく異なります。早生種では60日程度、晩生種では100~120日になります。
ハクサイ栽培のスケジュール
ハクサイは、葉をたくさん大きく育てないと結球しません。だから夏の終わり頃に種をまいて育苗することになるのですが、この時期はまだまだ暑く、虫の被害にあうことが多々あります。虫の被害をできるだけ抑え、苗を育てていくことがとても重要となります。
60日程度で収穫できる早生種ハクサイの栽培スケジュールを表にしています。
これは兵庫県姫路市での栽培スケジュールです。栽培スケジュールは、地域や品種によって変わってきますので参考程度としてください。
ハクサイの育て方
種まきと育苗
今回準備したのは、ダイソーの「60日白菜」という種です。家庭菜園で少量栽培するのには十分な量です。
害虫の被害を少なくするため、ポットに種をまいて育てます。1つのポットに種を3粒程度まき、土を軽く被せて水を与えます。
生長に合わせて間引きを行い、本葉2枚の頃1本立ちにします。そして本葉が5~6枚になるまで育てます。
土づくり
植え付けの1~2週間前に、畑に堆肥と石灰と肥料を施し、よく耕しておきます。
堆肥 | 醗酵鶏ふん | 1㎡あたり約3㎏ |
石灰 | 有機石灰 | 1㎡あたり約150g |
肥料 | 高度化成肥料14-14-14 | 1㎡あたり約150g |
苗の植え付け
苗を畑に植え付ける際には、害虫対策としてオルトラン粒剤を使用します。この時期に害虫の被害にあうと生長が著しく悪化するので、やむを得ない処置です。
植え穴を掘り、オルトランをひとつまみ入れて土と混ぜます。そして、ポットから苗を取り出し、穴に入れて株元の土を軽く押さえます。その後、水を十分与えます。
苗を植え付けた後は、すぐにトンネル支柱を立てて防虫ネットで覆います。更に防虫ネットの裾はクリップでしっかりと固定します。
追肥と土寄せ
苗の植え付けから約2週間後に追肥をします。株周りに化成肥料を一握り散布します。そのあと株元に土を寄せます。
収穫
種まきから約60日経過すると収穫時期となります。ハクサイの頭を手で押さえてみて、固く締まっているものから収穫していきます。
ハクサイ栽培のポイント
害虫の被害を抑え込むことが最大のポイントです。そのためには、
- ポットに種をまき、育苗する。
- 苗の植え付け時には殺虫剤を使用する。
- 苗の植え付け直後に防虫ネットで覆う。
- 防虫ネットの裾はクリップなどで固定する。
自分で育てたハクサイを鍋料理で味わえたら、とても豊かな気分になると思いませんか?
是非チャレンジしてみてください。
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