家庭菜園|ニラとスイセンの混生状態からニラを回収し育ててみた!

野菜

当菜園では、どういった経緯かわかりませんが、以前からニラとスイセンが混在して自生しています。ニラは独特の風味がある野菜で、餃子や炒め物などに使用されます。一方、スイセンは春の花壇を彩る代表的な花ですが、花や茎葉、球根のすべてに毒をもつ有毒植物です。

ニラとスイセンが混生している畑

下の写真のようにニラとスイセンの茎葉は非常によく似ており、ニラと誤って有毒なスイセンを食べると食中毒を起こしてしまいます。だから、これまでニラとスイセンの混生状態を放置していたのですが、今回ニラとスイセンの違いを把握し、ニラだけを回収し育ててみましたので紹介します。

ニラとスイセンの茎葉

ニラとスイセンの違い

ニラは中国原産のユリ科の多年草です。ニラの生育適温は約20~25℃ですが、暑さにも強く春から夏にかけて生育し続けます。生育中は盛んに分けつする(根本付近から新芽が伸びて株分かれする)ので、1年の間に何度も収穫できます。8~9月頃、葉の間から花茎を出し、白い小さな花をつけます。

一方、スイセンは地中海沿岸地方原産とされるヒガンバナ科の多年草で、3~4月に開花します。植物全体に毒があり、誤食すると嘔吐や下痢などの中毒症状が出ます。

ニラとスイセンの違いは、下の表の4つが挙げられます。

  ニラ スイセン
千切りにしたときのにおい 特有のにおいがする ほぼ無臭
根の形 丸くはなく、根の下面全体からひげ根が出ている 丸い球根になっていて、真下から根が出ている
花の様子 下の写真を参照 下の写真を参照
開花時期 8~9月 3~4月

 

ニラの花
スイセンの花

ニラを回収しようとした時期が10月で、ニラもスイセンも開花時期ではなかったため、花の様子で区別することはできません。

そこで今回は、株を掘り起こし、根の形でニラとスイセンを区別しました。

ニラとスイセンの根

ニラを回収し仮植えする

10月ごろ株を掘り起こし、根の形からニラだけを回収していきました。

回収したニラは、いったん植木鉢に仮植えし、そのまま冬の期間を過ごしました。

回収したニラ
2月下旬の様子
3月下旬の様子

ニラを畑に植え替え育てる

3月下旬になると、気温がだいぶん上昇してきますので植木鉢から畑に植え替えをしました。

土づくり

植え付けの1~2週間前に、畑に堆肥と石灰と肥料を施し、よく耕しておきます。

堆肥 醗酵鶏ふん 1㎡あたり約3kg
石灰 有機石灰 1㎡あたり約150g
肥料 化成肥料8-8-8 1㎡あたり約150g

植え付け

ニラを植木鉢から掘り起こし、葉の上半分をカットします。

畑には株間20cm条間30cmで、1か所に3本ずつ全部で8か所植え付けました。その後、水を十分与えました。

葉の上半分をカット
3本ずつ植え付け
植え付け直後の様子

追肥と土寄せと捨て刈り

苗が根付いたら土寄せを行います。その後は、1か月に1回程度化成肥料をパラパラとまき、土寄せをしました。

8月に入ると蕾ができ始めたので、地上部2~3cmを残して全て刈り取りました。(捨て刈り)

8月上旬の様子
捨て刈り直後

収穫

捨て刈りした後、新しく柔らかい茎葉が伸びてきますので、25cm程度まで育つと収穫しました。

10月上旬の様子
収穫

ニラを回収し育ててみて

今回の栽培実績です。

  日付 回収からの日数
回収し仮植え 10/6
畑へ本植え 3/20 166日
収穫開始 10/3 363日

自生しているニラを回収し収穫できるようになるまで363日もかかってしまいました。

でもニラは多年草ですので、一度育ててしまうと3年程度は収穫できます。株分けして植え替えをすれば更に収穫が続きます。

このようにエコなニラですので、家庭菜園で是非作ってみてください。

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