関東でシュンギク(春菊)、関西でキクナ(菊菜)と呼ばれているキク科の葉野菜で、独特の風味があり、すき焼きや鍋料理に欠かせない食材です。
今回は、家庭菜園で初心者がシュンギクを育てる方法とポイントを紹介します。
シュンギク栽培の基本データ
シュンギクを栽培するときに参考とする基本データを表にまとめています。
科目 | キク科 |
土壌酸度(pH) | 6.0~6.5 |
連作障害 | あり(輪作年限1~2年) |
発芽地温 | 15~25℃ |
生育適温 | 15~25℃ |
株間 | 10~15㎝ |
種まきから収穫までの期間 | 約30~50日 |
シュンギク栽培のスケジュール
シュンギク栽培には、春まきと秋まきがありますが、鍋料理に必要な野菜なので秋まきで育てます。秋に種をまいて冬に収穫する「秋まきシュンギク」の栽培スケジュールを表にしています。
これは兵庫県姫路市での栽培スケジュールです。栽培スケジュールは、地域や品種によって変わってきますので参考程度としてください。
シュンギクの育て方
土づくり
種まきの1~2週間前に、畑に堆肥と石灰と肥料を施し、よく耕しておきます。シュンギクは酸性土壌に弱いので、石灰を多めにします。
堆肥 | 醗酵鶏ふん | 1㎡あたり約2㎏ |
石灰 | 有機石灰 | 1㎡あたり約150g |
肥料 | 高度化成肥料14-14-14 | 1㎡あたり約100g |
種まき
シュンギクは、直まき栽培でも、ポットなどで育苗してからの移植栽培でも、どちらでも可能です。今回は、葉幅が広く切れ込みが浅い「大葉しゅんぎく」の種を直まき栽培しました。
畝に深さ5~8mmくらいの溝を条間20cmで3本入れ、種をまいていきます。発芽率が悪い(55%以上)ので多めにまいて、その後、土を薄く被せ、寒冷紗で覆って発芽を待ちます。
間引きと追肥
種まきから3週間くらいすると1回目の間引きを行い、株間5~6cmにします。その後追肥をします。追肥は、鶏ふんと化成肥料を1㎡あたりそれぞれ約50gです。
防霜対策
シュンギクは、霜にあたると葉が傷むため防霜対策をします。トンネル支柱を立てて、ビニールを掛けます。
収穫
最終株間10~15cmになるまでは、株ごと引き抜いて収穫していきます。
その後は、下葉を4~5枚残して、伸びた茎葉を摘み取って収穫していきます。こうすることによってわき芽が次々と出てきて長く収穫できます。
シュンギク栽培のポイント
- 発芽率が悪いので多めに種をまく。
- 霜にあたると葉が傷むので、ビニールなどでトンネル掛けをする。
病害虫が少なく作りやすい野菜ですので、ぜひチャレンジしてみてください。
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