ゴボウ(牛蒡)と言えば、きんぴらを思い浮かべる方が多いと思いますが、ゴボウはきんぴら以外にも煮物や炒め物、豚汁や味噌汁の具など、和食の食材として地味ですが重宝する野菜です。
最近では、食物繊維が最も多いヘルシー野菜と言うことで注目され、サラダなどにも多く使用されています。
このように多様な用途があるゴボウですが、栽培するとなると畑を深く耕さないといけないし、収穫時にも土を深く掘り起こさないといけないなどの理由で、家庭菜園では困難であると思いがちです。しかしながら、袋栽培をすると簡単にゴボウを育て収穫することができます。
今回は、ゴボウを袋栽培で手軽に育ててみましたので紹介します。
ゴボウ栽培の基本データ
ゴボウを栽培するときに参考とする基本データを表にまとめています。
科目 | キク科 |
土壌酸度(pH) | 5.5~6.5 |
連作障害 | あり(輪作年限4~5年) |
発芽地温 | 20~25℃ |
生育適温 | 20~25℃ |
株間 | 約10cm |
植え付けから収穫までの期間 |
約75~100日(短根種) |
ゴボウを育てる
種の準備(4月中旬)
今回は、トーホク育成の『うまいごぼう』を購入しました。
約100日で長さが40cm位になる短根種です。
袋に入れる土の準備(4月下旬)
次に、袋に入れる土を準備します。
畑に堆肥と石灰と肥料を施し、よく耕しておきます。袋栽培では追肥がしにくいので元肥をしっかり与えます。
堆肥 | 醗酵鶏ふん | 1㎡あたり約3kg |
石灰 | 有機石灰 | 1㎡あたり約150g |
肥料 | 化成肥料8-8-8 | 1㎡あたり約100g |
袋のセッティング(5月上旬)
丈夫なビニール袋を用意し、上下をカットしたあと4本の支柱を立てて自立させます。
袋は有機石灰20kgの空き袋を使用し、2個セットしました。
次に、あらかじめ土づくりを済ませていた土を袋に入れます。この時、水が流れないように土の表面をできるだけ水平にすることがポイントです。
その後、袋の側面に排水のための穴を開けます。
種まき(5月上旬)
ゴボウの種は種皮が硬いので一昼夜水に浸けたあと種まきします。1か所に2~3粒まきます。
種まきのあと10日~2週間で発芽します。このあと間引きを行い、1か所1本立ちにします。
生長の様子(7月上旬)
下の写真は7/1の様子です。袋Aは3株、袋Bは4株育っています。
収穫(8月上旬)
種まきから約90日で、葉の勢いが無くなってきたため収穫することにしました。
袋の側面を切り開き、土を崩していきます。
どの株も40~45cmで、ほぼ標準的な長さまで生長していました。
袋A・・・正常1本 又根2本
袋B・・・正常3本 又根1本
という結果でした。
ゴボウを袋栽培で育ててみて
袋のセッティングが少し手間ですが、土寄せと追肥の必要がなく、またとても簡単に収穫できるので袋栽培はおすすめです。野菜を作っているというよりも何か実験をしているようで、ワクワクしました。
今回、又根のゴボウが3本できてしまいました。この原因が土質にあるのか、株間(もっと密集させるべき?)にあるのかは不明です。次回はもっと密集させて栽培してみたいと思います。
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