モルタルや生コンクリートを自分で練って施工するというと、ちょっと大変なイメージがあると思います。
しかしながら、家周りの段差をモルタルでスロープにしたり、ちょっとした隙間をコンクリートでうめたりするなど、少量を作成し施工するのは意外と簡単です。
またコンクリートは、いったん固まると高い強度と耐久性を示すので、これらの特性が必要な場所には有効な施工方法となります。
ちなみにモルタルとコンクリートの違いは下表の通りです。
原材料 | 主な用途 | |
モルタル | セメント、水、砂 | ブロックの目地や仕上げ材 |
コンクリート | セメント、水、砂、砂利 | 建築物の基礎部分 |
今回は、庭石と側溝の間が土になっていた箇所をコンクリートで仕上げましたので紹介したいと思います。
道具と原材料の準備
必要な道具
コンクリートの施工に必要な最低限の道具は、以下のものです。
- 左官用練り船
- スコップ
- 園芸用スコップ
- 左官コテ
- バケツ
原材料
生コンクリートを作るのに必要な原材料として、以下のものを準備します。どれもホームセンターなどで売っている汎用のものです。
- セメント
- 水
- 砂
- 砂利
コンクリートの施工
施工場所の測定と必要原材料
今回の施工場所は、庭石と側溝の間で土が入っています。庭石が凸凹していますが、大まかな測定でOKです。コンクリートの厚み(深さ)は5cmとしました。
縦300cm×横20cm×深さ5cm=30000㎤=30L
次に、標準的な原材料の配合割合(体積比)から個別の必要量を計算します。
体積比の合計が8.6なので、1あたりの必要量は 30÷8.6=3.5L
例えば砂は体積比が3なので、必要量は 3.5×3=10.5L となります。
原材料 | セメント | 水 | 砂 | 砂利 | 合計 |
体積比 | 1 | 1.6 | 3 | 3 | 8.6 |
必要量 | 3.5L | 5.6L | 10.5L | 10.5L | 30.1L |
土を除去して砂利を敷く
今回は、土を8cmの深さまで除去した後、砂利を3cm敷きました。砂利の上にコンクリートを5cmの厚みで施工します。
生コンクリートを作る
左官用練り船に計算した必要量を入れて練っていきます。練り船が小型のもので容積が40Lのため、30Lを一気に作成することができないので、半分ずつ2回に分けて作成しました。計量はそんなに厳密ではなく、バケツのメモリで充分です。
まず、セメントと砂を入れスコップでよく混ぜます。そして水を少しずつ加え更に混ぜます。そのあと砂利を入れ水を加えながら練っていきます。
生コンクリートを施工する
園芸用スコップで生コンクリートを入れます。そのあと左官コテで表面の砂利を押し込み均していきます。水が側溝の方に流れるように若干傾斜をつけています。
今回のコンクリート仕上げについて
庭木の生長などにより庭石が崩れるのを防止するため、今回は土を除去しコンクリート仕上げにしました。また、雑草が生えない効果もありますのでやる価値は十分あると思います。
ただコンクリートは、一旦施工してしまうと変更することが容易ではないので、十分吟味したうえで施工することをお勧めします。
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