皆さん、ズッキーニという野菜はご存じでしょうか?最近ではかなり知名度が上がり夏野菜として栽培されている方も多いと思います。外見はキュウリに似ているが、カボチャの仲間で、別名つるなしカボチャと呼ばれています。
ズッキーニは、イタリア料理では定番の野菜で、炒め物や天ぷら、スープなどによく合うと思います。
今回は、ズッキーニを種から育ててみましたので、紹介します。
ズッキーニ栽培の基本データ
ズッキーニを栽培するときに参考とする基本データを表にまとめています。
科目 | ウリ科 |
土壌酸度(pH) | 6.0~6.5 |
連作障害 | なし |
発芽地温 | 25~30℃ |
生育適温 | 20~30℃ |
株間 | 約100cm |
植え付けから収穫までの期間 |
約40~50日 |
ズッキーニを育てる
種まき・育苗(4月上旬~5月上旬)
今回使用した種は、トーホク交配のズッキーニ『よくなる君』で、定番の緑色のまっすぐなズッキーニができます。
ポリポットに1粒ずつ1cmの深さに種をまき、軽く土をかけ水を与えます。
発芽地温が25~30℃と高温であるため、簡易ビニールハウスで育苗しました。
土づくり(4月下旬)
植え付けの1~2週間前に、畑に堆肥と石灰と肥料を施し、よく耕します。その後、雑草防止のため黒マルチを張っておきます。
堆肥 | 醗酵鶏ふん | 1㎡あたり約2kg |
石灰 | 有機石灰 | 1㎡あたり約100g |
肥料 | 化成肥料8-8-8 | 1㎡あたり約100g |
植え付け(5月上旬)
本葉が4枚出てきたので、畑に植え付けました。下の写真では苗は2本ですが、少し遅れてもう1本追加し、合計3本です。
畝の中央に穴をあけ、株間100cmで苗を植え付けました。植え付けた後は、水をたっぷり与えました。
植え付け後の管理(5月上旬~)
葉が広がり茎が伸びくると、茎が折れたり倒れたりしないように、周りを4本の支柱で囲みました。なお、下の写真の真ん中の株は、葉が縮れ、病気(ウイルスによるモザイク病?)になっているようでしたので、株ごと引き抜き処分しました。
ズッキーニは、1つの株に雄花と雌花が別々に咲きます。花の根元が細いものが雄花で、太いものが雌花です。
ズッキーニは、虫による自然な受粉があまり期待できないため、人工授粉を行いました。ズッキーニの花は、早朝から午前9時ごろまで開花します。この時間帯で、筆で雄花の花粉を取り、雌花の柱頭にこすりつけます。
追肥は2週間に1回、化成肥料を1株あたり約30g与えました。
収穫(6月中旬~)
人工授粉が成功すると、ズッキーニは大きく育ち、20cm程度で収穫します。
下の写真は、受粉に成功したズッキーニと、失敗したズッキーニです。
受粉に失敗したズッキーニは、表皮の緑が濃く、長さが10cm程度でした。なお、受粉に失敗したズッキーニでも問題なく食べれるそうです。
また、花は「花ズッキーニ」と呼ばれ、雄花のおしべと雌花のめしべを取ったものを食用とするそうです。
ズッキーニを育ててみて
ズッキーニは、病気にならない限り株がグングンと生長し、実が次々となるので栽培するのが楽しい野菜でした。
品種によって、実の形が丸型やUFO型などがあり、また実の色も緑だけではなく黄色のものもあるようです。
次回はUFO型を栽培したいと思います。
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