ニンニクは、食欲をそそる香味野菜で疲労回復の効果もあり、和食・洋食を問わずさまざまな料理に使われています。家庭菜園でニンニクを栽培すると、ガーリックバタートーストや自家製のニンニク醤油などが手軽に作ることができとても便利です。また収穫後、長期保存ができる野菜でもあり、一年に使用する量をいっきに栽培しておくとよいと思います。
今回は、家庭菜園でニンニクを育てる方法とポイントを紹介します。
ニンニク栽培の基本データ
ニンニクを栽培するときに参考とする基本データを表にまとめています。
科目 | ヒガンバナ科(ユリ科) |
土壌酸度(pH) | 5.5~6.0 |
連作障害 | なし |
発芽地温 | 20℃前後 |
生育適温 | 18~20℃ |
株間 | 15cm |
植え付けから収穫までの期間 | 約8か月 |
ニンニク栽培のスケジュール
ニンニクは、植え付けから収穫まで約8か月かかるので年1回の栽培となります。9月下旬~10月上旬に種球を植え付け、5月下旬~6月上旬に収穫するスケジュールです。
これは兵庫県姫路市での栽培スケジュールです。栽培スケジュールは、地域や品種によって変わってきますので参考程度としてください。
ニンニクの育て方
種球の購入
9月になると種球を購入します。今回は、風味が良く貯蔵性がある『青森産ホワイト6片』という品種を購入し準備しました。
土づくり
植え付けの1~2週間前に、畑に堆肥と石灰と肥料を施し、よく耕しておきます。
堆肥 | 醗酵鶏ふん | 1㎡あたり約2kg |
石灰 | 有機石灰 | 1㎡あたり約100g |
肥料 | 化成肥料14-14-14 | 1㎡あたり約100g |
植え付け
ニンニクの種球をばらばらにして、表面の薄皮は剥かずに1片ずつにします。できるだけ大きい粒を優先して植え付けます。
畝に深さ5cm、条間15cmの溝を3本掘り、株間15cmで先のとがったほうを上にします。植え付けた後は、土を被せ水を十分与えます。
追肥
植え付けてから収穫までに3回の追肥を行います。12月と2月と3月で、いずれも条間に軽く溝を掘り、鶏ふんと化成肥料をそれぞれ1㎡あたり30g程度施します。
収穫
葉が全体の3~5割ほど枯れてきたら収穫時期です。試し掘りしてみて、ニンニクの底面が平らになっていれば適期です。
今回栽培したニンニクはとう立ちしにくい品種でした。もしとう立ちして花茎が伸びてきたらニンニク本体の栄養が花茎に取られるので、早めに摘み取ってください。摘み取った花茎は「ニンニクの芽」と呼ばれるもので、食べることができます。
乾燥と保存
収穫後、根を切り落とし葉がついた状態で3~5日ほど天日干しで乾燥させます。その後20cmほど軸の部分を残して茎と葉を切り落とします。軸の部分をひもでくくり軒下などの風通しの良い場所で保存します。
自家製ニンニク醤油の作り方
新鮮なニンニクが収穫できたら、自家製のニンニク醤油を作ることをお勧めします。ニンニク醤油は、チャーハン・パスタ・炒め物などフライパンを使う料理全般に利用できる万能調味料です。用意するものとしては、以下の3つです。
- 生ニンニク(20粒ほど)
- だし醤油(カマダのだし醤油を使っています)
- 保存容器(780gのジャムが入っていた容器を使っています)
作り方としては、
- ニンニクの薄皮をむいて底の固い部分を切り落とす。また、ニンニクの1粒が大きい場合は半分にカットする。
- 容器にニンニクを入れる。
- だし醤油を加えフタをして完成。
冷蔵庫で2~3週間保存しておくと味がなじみ、使用可能となります。また、醤油を継ぎ足した場合も少し寝かせてから使用します。
ニンニク栽培のポイント
- 植え付けから収穫までに3回の追肥をする。
- 花茎が伸びてきたら早めに摘み取る。
- 試し掘りして、ニンニクの底面が平らになっていれば収穫適期。
栽培期間が約8か月と長いですが、一年分のニンニクが収穫できますのでお勧めの野菜です。
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