ユズ(柚子)は、日本で昔から育てられてきた柑橘類の果物です。爽やかな香りと独特の風味が人気で、果肉や果汁だけでなく果皮や種なども料理に利用されています。また、冬至にはユズ風呂に入る習慣が古くからあり、リラックス効果や血流が良くなる効果があると言われています。
栽培の観点からでは、柑橘類の中では寒さに強く-7℃まで耐えることができ、広い地域で栽培されています。
今回は、食べたユズから種を採り、育ててみましたので紹介いたします。
ユズの基本データ
ユズを育てるときに参考とする基本データを表にまとめています。
科目 | ミカン科 |
草丈・樹高 | 3~10m程度 |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
花色 | 白 |
開花時期 | 5~6月 |
収穫時期 | 9~12月 |
ユズを育てる
種を採り催芽まき(12月中旬)
知人からもらったユズから種を採りました。1個のユズに30個弱の種が入っていました。
種を水で洗い、表面のヌメリを取り除きます。
そのあと、水で濡らしたキッチンペーパーに種をまき、発根を促します。(催芽まき)
鉢に種をまく(12月下旬)
キッチンペーパーに2日ほど置いた後、長方形の鉢に土を入れ種をまきました。土は、「赤玉土」と「花と野菜の土」を1:1で混ぜ合わせたものを使用しました。
種は全部で20粒です。
発芽を確認(2月中旬)
鉢に種をまいてから約60日(2か月)で発芽が確認できました。
この後2本目が発芽したところで、鉢が浅すぎると思い、深いものに交換することにしました。
全ての種を取り出し、生長の早いものを5本を選び、植え替えしました。
また、ユズは多胚性のため1つの種から複数の芽が出てきますが、良い芽1本だけを残して他はカットしました。
個別に鉢上げ(8月中旬)
その後、順調に生長し、地上部分の高さが10cm程度となったので、個別に鉢上げすることにしました。
下の写真は、鉢上げする直前の様子です。種が余分に1個混入していたようで、全部で6本です。
ユズの苗を取り出すと、根が真っすぐに伸びているのがわかります。
生長の良いもの3本を選び、1本ずつ6号のプラスチック鉢に植え替えました。
用土はこれまでと同じで、「赤玉土」と「花と野菜の土」のブレンドです。
屋内に移動(12月中旬)
ユズは、寒さに強く-7℃まで耐えることができるとのことですが、小さな苗ですので冬場は屋内で管理することにしました。
夏からあまり生長しておらず、地上部分の高さは15cm程度で、葉が落ちてきています。
ユズを1年育ててみて
ユズの種は、かなり大きいので発芽しやすいようです。しかし発芽してからの生長が遅く、丸1年育てても、15cm程度の小さな苗のままです。
ことわざに「桃栗3年、柿8年、ユズの大バカ18年」というのがあるそうで、それだけユズを育てるのには時間がかかるということでしょう。
まだまだ先は長そうですが、2年目も気長に育てていきたいと思います。
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